上高地,  山歩きの記録

新緑とニリンソウの上高地遊山①(R5.5.22)

二日目の朝です。
ホテルの部屋からは松本城の天守が見えます。雲量多めですが、今のところ雨の心配はなさそうです。

ホテルで朝食を済ませて7時半には出発しました。
目的地は上高地の入山口である沢渡(さわんど)駐車場地区です。
ここのところ我が家御用達のひぐちドライブイン駐車場に当着したのは8時半ちょっと前でした。
バスは5分後の8時33分発とのことでしたので次の9時05分発のバスに乗ることにして、ゆっくりと身支度をします。

バスは定刻に出発です。

上高地バスターミナルに到着です。

梓川沿いの遊歩道を経由して河童橋に向かいます。
対岸の山々の新緑が素晴らしいですね…。

今日の相棒はミロの45ℓザックです。私と細君の雨衣や防寒具、そして着替え等が入っています。
天気は高曇りで吊尾根は見えませんが正面には明神岳が見えています。気温は15℃くらいでしょうか。
モンベルのウィックロンロングスリーブシャツにクラックジャケットの重ね着でちょうどいい。

河童橋が近づいてきました。

橋の上から梓川上流を見下ろします。岳沢小屋辺りから上部は完全にガスっています。

ガスっていてもやはりこの景観は美しい。

こちらは焼岳方面。焼岳はかろうじて山頂まで姿を見せてくれています。

今日の宿はこちらです。
我々夫婦にとっては、気軽に利用できるリーズナブルな宿ではないのですが、年に一度の贅沢として見晴らしの良い部屋を取り、美味しい料理に舌鼓を打つことにしてもいいかなと…(^^♪。
今回で3度目の利用です。

チェックイン手続きをします。もっとも部屋に入れるのは15時からになります。
ロビーで今日の主目的である徳沢トレッキングに必要な装備をサブザックに詰め込み、残りは宿に預かってもらいました。

さあ、徳沢トレッキング出発です。
明神までは梓川右岸の遊歩道を辿ることにします。
水流は流石上高地…清流です。

イチイの巨木。千手観音ですね。

岳沢湿原到着。何度来ても素晴らしいところです。
今日はこちらのデッキで絵を描かれている方がお二方いらっしゃいました。

透明な水と川床の美しさが印象的です。

六百山はここでは脇役です。もちろんなくてはならない脇役ですが…。

飽きることがありませんね…。

岳沢分岐を分けます。

陽の光がないのが少々残念です。

平日ですが、そこそこのハイカーとすれ違います。

目を奪われた鮮やかな新緑。

アップしてみました。

自然の造形です。

穂高神社奥宮に到着です。

流石に月曜日で人影も少なめです。

静かな明神池を満喫します。

何だかザックがだらしない(>_<)。

この構図の写真を今までに何枚撮ったでしょう…。

ホントに素晴らしい情景です。人工物と自然が見事に調和しています。

二之池も静かです。

木道の先端から一之池の写真を撮りまくりました。

最後に二之池をパチリ。

明神池に別れを告げます。

奥宮に参拝。

いつもなら嘉門次小屋でイワナの塩焼きをオーダーして昼食にするのが定番なんですが、今日は徳沢園のみちくさ食堂でランチ予定です。
明神橋から見る梓川と新緑です。

こんなところにお猿さんが。

なんか眠そうだな…。

見事なラショウモンカズラです。

橋から明神館までの間にもニリンソウの小群落があります。

明神館もパスです。先を急ぎましょう。

明神館と徳本峠分岐との間にはニリンソウの群落があります。満開で見ごろでした。

徳本峠の島々側登山道は現在「1095(とくごう)登山道整備隊」の皆さんが整備作業に取り組んでおられます。
たやすいことではないと思いますが、復旧の暁には是非島々から徳本峠越えをしてみたいと思っています。

オオカメノキですね。

サンカヨウです。濡れると透明になります。一昨年会津駒ケ岳の山開きで初めて見ました。

ニリンソウの群落。

サンカヨウとニリンソウのコラボレーション。

緑のニリンソウだ…。

登山道の脇にニリンソウが続く。

古池に到着です。この場所はクマの目撃情報が多い場所です。

水があちこちで湧き出ています。

古池を過ぎて200mほど進むと5人ほどの登山者が立ち止まって梓川側の森を見ています。
近づくと「ツキノワグマがいるんです。」と。
彼我の距離は50m以上ありましたが、確かに体長1m少々あろうかというツキノワグマが何か夢中で食べているようです。
私のザックにはかなり高めの音が鳴る富山の猟師さん愛用のクマよけ鈴が付いていたのですが、この音が近付いてきても逃げることはなかったようです。
少々観察してからその場を後に徳沢へ向かいました。
念のため途中すれ違う人に注意喚起をします。

徳沢が近付くと再びニリンソウの群落が現れます。

キジムシロでしょうか。

タチツボスミレでしょうか。

この展望地に出ると徳沢まであと一息です。

徳沢到着です。ニリンソウだらけです。

大きな木と素敵なコラボレーションに…。

ニリンソウを十分堪能した後にみちくさ食堂で食事にします。

カレーと

チャーハンを細君とシェアしていただきました。価格は両者とも1,050円と山中でいただく食事としてはリーズナブル。かつ、味もまずまずです。
何より陶器の食器なのが素晴らしい。

食後にコーヒーソフトをいただきました。
昨年宿泊した際にもらっていた無料券があったので、そちらを使わせていただきました。使用期限がないのが嬉しい。
コーヒーソフトは絶対のおすすめです。

満腹になりました。ご馳走様です。
なお、クマの目撃情報は到着時に徳沢園のスタッフに伝えておきました。「連絡ありがとうございます。」とのこと…。
さあ、河童橋に戻りましょう。
昨年から徳沢ベースと称して常設テントも利用できるようになったようです。

復路はカメラのレンズをマクロレンズに交換しました。

なかなかシャープに撮れました。

前穂高の雪渓。

新緑のモザイク模様。

タチツボスミレ。

ルールは守らないといけません。

往路でクマを発見した地点で再度森の中を見ると、何と木の上にクマがいました。
満腹になってお昼寝中なのか、やはり、クマよけ鈴には反応しなかったようです。

古池です。

風情のある場所です。クマも好きなんでしょうね…。

サンカヨウです。

こちらはニリンソウです。ややピントが甘いですね。

もう一度サンカヨウ…。

こちらのニリンソウは花弁が六枚ありますね…。(調査してみるとニリンソウには花弁がなく花弁に見えるのは咢片(がくへん)と言うそうです。)

白とグリーンのカップル。

前穂の岩壁はガスに巻かれていてもなかなか迫力があります。

途中見事なシャクナゲを発見。

思いがけず綺麗な花を楽しめました。

さあ、小梨平は近い…。

小梨平キャンプ場です。

小梨の花の蕾です。蕾の時はピンクなのに花は白なんですよね。不思議。6月上旬の小梨のシーズンにも訪れたいですね…。

目撃情報の現実味が増しました。

清流清水川を清水橋で渡ると河童橋です。

河童橋到着です。
今日はとうとう穂高は見えませんでしたね…。

ホテルにチェックインして部屋から梓川を見下ろします。
居ながらにして梓川と穂高連峰の絶景が楽しめる最高の部屋なんですが、今日は残念ながら穂高連峰の方はお預けです。

夕食前に入浴を済ませます。
夕食は17時半のスタートです。

こちらが今日のメニューです。

大変美味しい料理の数々を楽しんでいただきました。

最後にコーヒーをいただいてディナータイムは終了となりました。
ご馳走様でした。

さて、明日は予報によると朝から雨とのこと。
予定ではバスで大正池まで行き、徒歩でホテルまで戻り、荷物を回収、土産物を調達して帰路につくことにしているのですが、本降りの雨だったら「潔く帰る」ということで細君と合意しました。

最終的には明日の朝食を食べながら判断したいと思います。
こうして新緑とニリンソウを堪能した充実の一日を終えました。
おっとクマとの遭遇も忘れてはいけませんね…。

P.S. 昨年もニリンソウ目当てに6月上旬に訪れています。徳沢園に宿を取り、横尾まで行きましたが、完全に時期遅れでした。今回はそのリベンジのための計画でした(その時の記録はこちら。)が、やや盛りは過ぎた感があったものの、まだまだ見応え充分で何よりでした。

若い頃から山が好きで、いろいろなところに出掛けてきましたが、社会人になってからはかなりのブランクがありました。 それでも40代過ぎから自転車を始め、組み立てまで自分でこなすほどののめりこみようでしたが、現在は再び山へと回帰しています。 ただ、キャンプも好きで細君と年に数回関東甲信越のキャンプ場を訪れています。 もう還暦も過ぎたので「今のうちに行きたいところへ行っておこう」と自分に言い聞かせているのですが、ここ数年はコロナ禍で山もキャンプも自粛ムードでした。 新しいブログを出発点に野外活動を一層充実させていきたいと思っています。

2件のコメント

    • tatsunoko

      筑波山北面の古道沿いにもニリンソウの群落があるのですが、筑波山神社の神域ということで入山規制が厳しくなりました。
      私の知るニリンソウ群生地のスケールとしては徳沢園のキャンプサイト周辺が一番かも知れません。

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